箱館奉行所見どころガイド№3

箱館奉行所の見どころガイドをしばらくお休みしておりましたが,第3回目からは奉行所内に入り見学順路に従って紹介します。

箱館奉行所玄関式台を3段上がると,板敷きの武者縁右側に,平成23年度北海道赤レンガ建築賞の受賞パネルを展示しています。これは,北海道の建築文化の向上や地域に根ざしたまちづくりの促進に寄与したとして箱館奉行所が評価され贈られたものです。(写真1,2)

この武者縁を渡ったところが12畳の広さの玄関になります。この玄関は奉行の交代時や奉行所の新政府への引渡しなどに使用された特別な場所だったようです。

玄関の正面は槍床といわれる大床で,長さ3間のケヤキの框の上に広がる大床の壁は何らかの絵か紋様があったと思われますが,資料が残っていないことから手を加えずに白地のままになっています。右手の襖も同じ理由から白地ですが,工法として大床は専門の技術を持つ表具師が7種類の手漉きの和紙を貼り重ねた張付壁,襖は七遍貼の本襖です。(写真3)

これからの季節は昔の建物を見学するには十分な防寒対策が必要ですが,奉行所内をゆっくり見学いただくことができます。館内に待機しているスタッフに声をかけなから,昔の香りが感じられる伝統的木造古建築の箱館奉行所をお楽しみください。

 

2012年12月

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 1415
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

ウェブページ

月別アーカイブ

ウェブページ