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箱館奉行所見どころガイド№2

箱館奉行所見どころガイド第2回目は,格式の高い玄関入り口付近の様子を紹介します。

箱館奉行所の玄関は,奉行の交代時など特別のときに使用された格式の高い場所だそうです。

そんなこともあって,玄関上の千鳥破風屋根上の鬼瓦には葵文の家紋が付き,箕甲(みのこ)の軒丸瓦にも葵文が付いています。ご入館前に,ぜひご確認ください。

玄関式台上,千鳥破風屋根の下には,柿葺き(こけらぶき)の霧除庇(きりよけひさし)が見られます。

玄関・内玄関式台上庇の柿葺きは,腐食防止のため銅板を葺いた上に,厚さ3㎜ほどのスギ赤身手割材を専門の職人が竹釘で止めたものです。

この庇を支えている丸太材は,現在手に入る最高のものとして,京都北山杉の磨き丸太を使用しています。また,几帳面という面取りを施した太さ9寸(27㎝)に近い木目の見事なケヤキの柱もぜひ確認のうえご入館ください。

箱館奉行所外部に見られる白い壁は,竹小舞(たけこまい)という割竹の下地に漆喰(しっくい)を磨くように塗り上げたものです。

玄関式台を3段上がった階段の上には舞良戸(まいらど)といわれる,漆塗り框(かまち)が付いた杉板張りの見事な戸が入っています。杉板の表側には舞良子(まいらこ)とよばれる棧が奇数本付いているのも舞良戸の特徴になるそうです。

この舞良戸の上の鴨居は,差鴨居(さしかもい)といわれる,これも見事なケヤキ材のものが使われています。

今回の見どころガイドの内容が確認できる画像は,フォトライブラリーでご覧ください。

函館にもようやく春らしい日差しが感じられるようになり,五稜郭内で遊ぶ子どもたち,散歩する市民や観光で訪れた方々の明るい声が響くようになってきました。

箱館奉行所では,本日,冬季間設置していた玄関・内玄関の風除ネットを取り外し,奉行所らしい景色をご覧いただけるようになりました。

そこで,多くのお客様に箱館奉行所を知っていただけるよう,本日から,奉行所の見所をシリーズで紹介させていただきます。

第1回目は,箱館奉行所復元への歩みです。

箱館奉行所は,幕末の箱館開港による諸外国との応接,蝦夷地の防備,蝦夷地開拓などの役割を担うために置かれた江戸幕府の役所です。

1864(元治元)年,その防御のために造られた五稜郭と箱館奉行所庁舎がほぼ完成し,箱館山麓の奉行所から移転しましたが,大政奉還により1868(慶応4)年明治新政府に引き継がれ,同年旧幕府脱走軍が占拠して箱館戦争の舞台になりました。

この戦いは翌年終結しましたが,しばらくして箱館奉行所はその大部分が解体されてしまいました。

函館市では,本来の姿を取り戻すため,文化庁の史跡整備計画事業に基づいて復元を計画し,発掘調査,古写真,絵図面,文献資料などの詳細な分析を基に,宮大工や瓦・左官など全国から集まった職人の手で,2010年,140年の時を超えて往事の場所に蘇りました。

復元工事は4年かけて行われ,この度復元された奉行所がすっぽり入る巾36m,奥行き55m,高さ20mの骨組みに素屋根をかけた建物の内部で作業が進められました。(写真1)

五稜郭跡は,国の特別史跡であることから残された遺跡をしっかり保護したうえでの復元が必要であり,地面を掘らずに基礎を造り鉄骨を立てるなど,特別の工夫も必要になったそうです。(写真2)

復元工事は順調に進み,本来の奉行所の3分の1の規模ではありますが,昔の奉行所が完成した当時の姿を思い起こさせる,木造古建築の見事な建物が姿を見せてくれました。(写真3~8)

2012年04月

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